圃場の場所と作業履歴を共有する

清耕園ファームでは、約140枚の水田で作業漏れが起き、新人は圃場の場所が分からないこともあった。紙の記録を探して振り返るのも負担だった。アグリノートの圃場地図と作業記録を共有し、現場でも過去の記録を確認できるようにした。導入記事では、場所の共有や作業漏れの発見、翌日の計画づくりが容易になったと報告されている。

アトツギ経営者が作業の遅れを確かめたいとき、圃場別の履歴があれば、未実施の作業と次の担当を現場と相談できる。経験者の記憶をたどる確認から、記録を見ながら翌日の段取りを決める運用へ見直してはどうか。

出典:清耕園ファーム/いつ、何をやったか、その都度振り返られる。アグリノートで圃場情報の記録と管理が変わりました。

https://www.agri-note.jp/cases/case01/

農機の軌跡を新人への指導に使う

有限会社米八では、変形した田んぼで効率よく田植えをする順序を新人に教えることが難しく、前年の記憶を再現することにも負担があった。ISEKIアグリサポートとアグリノートを連携し、農機の軌跡、肥沃度、収量、原価を記録した。記事では、記録入力が減り、軌跡を使った指導や圃場ごとの収支確認、翌年の施肥調整に活用できるようになったと紹介されている。

アトツギ経営者が新人への指導を引き継ぐなら、熟練者の動きを説明だけでなく軌跡でも残したい。どこをどの順に進んだかを一緒に確かめ、効率のよい手順と、その理由を教える内容に組み込んではいかがだろうか。

出典:有限会社米八/農機連携から生まれるデータと細かな記録をもとに、検証・改善を繰り返すことで売上の向上に繋がります。

https://www.agri-note.jp/cases/case26/

品種・作業ごとの時間を見直す

ぶどうばたけでは、紙の日報が増えるにつれて必要な情報を確認しにくくなり、品種や作業ごとの時間を把握したいと考えていた。アグリノートで作業を記録・集計し、ホワイトボードやLINEの写真も併用した。記事では、記録を基に作業手順を見直し、作業時間の短縮につなげたと報告されている。

アトツギ経営者は、作業時間を比べることで、見直すべき手順の優先順位を考えられる。忙しいという感覚だけで変更を求めず、時間のかかる作業を現場と特定し、手順の変更を小さく試してはどうか。

出典:ぶどうばたけ/重要なのは栽培の見える化、そして経営の見える化。記録データは改善方法を見つけ、考えるための基礎になります。

https://www.agri-note.jp/cases/case13/

まとめ

3事例に共通するのは、記録を残すだけでなく、翌日の計画、指導、作業手順の改善に使っている点だ。経営を引き継ぐ際にも、栽培のやり方を丸ごと変える前に、どこに手間がかかり、どの手順を残したいかを経験者と話し合える。AI・デジタル活用を考えるアトツギ経営者の方は、まず一つの圃場や作業を選び、次の担当者が段取りを組むために必要な記録を確かめてはいかがだろうか。