加工時間と設備の空きを、先の計画に反映する
長坂樹脂工業では、ホワイトボードで週間計画しか立てられず、製品のサイクルタイムや設備の負荷も十分に把握できていなかった。製品情報を整理してものレボを導入し、月間計画を作成できるようにした。数量から加工終了時刻を求め、作業者が段取りを行える時間に合わせて計画を調整している。導入記事では、段取り待ちの短縮につながったと紹介されている。
アトツギ経営者の方は、機械が空く時刻だけでなく、次の段取りを行う人の都合も計画に入っているかを確かめてはいかがだろうか。
出典:有限会社長坂樹脂工業
https://monorevo.jp/case/nagasakazyusikougyou.html
負荷と受注を見ながら、成形機への割付けを変える
東新プラスチックでは、従来のシステムで成形機の負荷や段取り替えを考慮した計画を組めず、同じ製品を別の機械で繰り返し生産する非効率が生じていた。MICS7を導入し、ガントチャートで受注と機械負荷を確認しながら計画を調整する運用へ変更。公開事例では、段取り替えの最適化や納期遵守率の向上が紹介されている。
アトツギ経営者の方も、受注順に積み上げるだけになっていないかを振り返り、設備の空きと段取り替えを同じ画面で比べられる計画づくりを検討してはどうだろうか。
出典:東新プラスチック株式会社
https://www.muratec.jp/fs/cases/mics7_toshin-plastic/
段取りの制約を取り込み、計画立案を速める
共栄樹脂では、多品種小ロット化で計画が複雑になり、色・幅・厚みなどの切替えや設備別の生産速度を考慮する作業が限られた担当者に集中していた。FLEXSCHEを基に、仮受注データを取り込んで自動スケジューリングと手動調整を行うシステムを導入した。導入記事では、生産計画立案から納期回答までの手間と時間を短縮したと報告している。
アトツギ経営者の方は、ベテランが調整している順番や切替え条件を一つずつ言葉にし、どの条件ならシステムで割り付けられるかを確かめてはいかがだろうか。
出典:共栄樹脂株式会社
https://www.uis-inf.co.jp/products/flexsche/case/case02/
まとめ
3社の事例から見えてくるのは、受注量や納期だけでなく、加工時間、設備の空き、段取り替えの条件まで計画へ反映することの重要性だ。条件を共有できれば、担当者の頭の中だけで調整せず、変更の影響を確かめながら計画を組み直せる。
AIで生産計画を変えたいアトツギ経営者の方は、予定どおりに加工できなかった最近の仕事を一つ挙げ、見落としていた条件を確かめてはいかがだろうか。設備の能力や段取り時間を整理し、自動で扱える条件と現場で判断する例外を分けることから、無理のない計画づくりを進めてほしい。


