RFIDで棚卸と在庫データを整える

長野FCLコンポーネントでは、約3万点の電子部品の目視棚卸に多くの工数がかかり、部門別Excelでは在庫を正確に把握しづらかった。同社は受入ラベルにRFIDを組み込み、IritoDeで一元管理。導入記事では、10名で2日かかっていた棚卸が6名で約2時間となり、在庫管理の精度も向上したと報告されている。

アトツギ経営者も、棚卸で差異が生じる部品群を選び、受入時点から現物と記録を結び付ける運用を見直してはどうか。

出典:長野FCLコンポーネント株式会社/ 目視の棚卸しを RFID で DX 化し、正確な在庫管理を実現

https://www.sato.co.jp/case/fcl-components.html

協力会社にある在庫も同じデータで確認する

ユージーエムでは、在庫データの信頼性が低く、現場や担当者へ確認する必要があった。同社は品目・ロット・数量をQRコードなどで登録し、協力会社にも必要な範囲の権限を付けて共同運用。導入記事では、自社と協力会社を合わせた12拠点の在庫を事務所PCで確認でき、問い合わせの時間や手間が大きく減ったと報告されている。

アトツギ経営者も、社外にある部品の確認に時間を使っていないかを確かめ、相手先と共有する項目や更新のタイミングを相談してはいかがだろうか。

出典:ユージーエム株式会社/ 電子部品製造業がバーコード管理を導入!協力会社を含め 12 拠点でロット別在庫を見える化

https://infusion.co.jp/zsc/jireinavi/ugm/

リールの数量確認をまとめて行う

飯田パルスモでは、基板実装に使う部品を手動カウンターで一リールずつ数えており、時間がかかっていた。同社はX線電子部品カウンターを導入。導入記事では最大4枚のリールを6~10秒で計測できるようになり、カウント時間が3分の1になったと報告されている。

アトツギ経営者も、在庫管理全体を一度に変えるのではなく、数量を数える作業が負担となっている部品から改善を試してはいかがだろうか。

出典:株式会社飯田パルスモ/ X 線電子部品カウンターによる電子部品の在庫カウント時間の大幅短縮と人手不足対策

https://smt.jfe-shoji-ele.co.jp/uc-xray_pulsmo

まとめ

3社の事例が示すのは、在庫確認を速くするには、画面を用意するだけでなく、画面に載る数量を正しく、負担なく更新する仕組みが必要だということだ。受入時の識別、拠点ごとの入出庫登録、現物の数量確認が整えば、詳しい人を探して聞き直す仕事を減らし、担当者が変わっても同じ情報で判断しやすくなる。

AIで在庫確認の仕事をどう変えられるか考えるアトツギ経営者の方は、まず記録と現物を照合し直している場面を一つ確認してはいかがだろうか。数える負担と情報が届くまでの遅れを分けて捉えれば、導入する仕組みも、現場と共有すべきルールも絞り込める。